ネック
1964年製 フェンダー ストラトキャスター
オリジナルの64年製のネックです。
塗装、デーカールはオリジナルですが、一度フロイドローズのロックナットを入れられており、埋め直しがされています。
またその際にペグとテンションバーを追加したようで、その部分の現在は修正されています。
しかし最終期の素晴らしいハカランダが使われています。
また60年代のフェンダーのネックは基本的には細身ですが、63~64年に見られるfatネックと言われるやや太いネックシェイプとなっています。
63~64年のfatネックは非常に数が少なく、お探しの方も多いと思います。
フレットは低いビンテージタイプですが、低い弦高でセットアップ済みです。
トラスロッドも問題無く機能しています。
ペグはGotohのクルーソンでコンバージョンブッシュが入っています。
ペグ、ブッシュは当店にてエイジド済みです。
ボディ
1998年製 Fender Custom Shop Cunetto Relic
Gibsonに初期のAged加工を手がけ現在も活躍しているTom Murphyという人物がいるように、Fenderにも初期のレリックを担当し、Fenderでレリック製品が生まれるきかっけとなったVince Cunetto(ビンス・クネット)という人物がいます。
1994年当時、マスタービルダーであったJay Black(ジェイ・ブラック)が、Vince Cunettoが個人で行っていた年代物仕上げを元に提案し、Fender Custom Shopは1995年にレリックのプロトタイプを発表しました。そのプロトタイプが好評を博し、その後Vince Cunettoは1995年から1999年ごろの間、Fender Custom Shopのレリック加工を外注という形で担当します。しかし、2000年には内製化を進めるCSの方針転換により契約が無くなり、FenderのRelicにVince Cunettoが関わることは無くなりました。
この1995年‾1999年にVince Cunettoが手がけたRelic製品はとても人気があり、海外では5000ドル‾8000ドル(日本円にして約60万円‾約99万円)という金額で取引されています。実物を見て頂ければすぐに分かりますが、やはり今のFenderとは明らかに違うRelicの雰囲気です。
ボディ側のPUやサーキットはFender Custom Shop Cunettのオリジナルですが、セレクターノブやポットノブはビンテージのストラトの物に交換されているようです。
重量 約3.4kg
最も初期のカスタムショップのレリックですが、経年劣化も有り、64年のネックと合わせるともはや、全てビンテージのストラトにしか見えないと思います。
またビンテージのFatネックと初期のカスタムショップのボディが合わさったサウンドは凄まじく、低域の張りのあるビンビン腹に響くビンテージストラトサウンドです。
太く、抜けるレイヴォーンのようなサウンドという言葉が正にぴったりだと思います。
これまでに当店では数多くのビンテージネックのコンポーネントを製作してきましたが、同じ仕様のストラトは二度とお目にかかれないと思います。
画像のケースが付属しませんが、発送の場合厳重に梱包して発送させて頂きます。